3.大腸菌の新規non-coding RNAの研究

  タンパク質をコードしていないRNA(non-coding RNA: ncRNA)が細胞内に予想以上に多種類存在していることが生物学のホットな話題の1つになっています。私の研究室では、大腸菌のncRNAの研究を行っています。

(A) 病原性大腸菌のnon-coding RNAの研究

  食中毒を起こす代表的なバクテリアの1つである病原性大腸菌から数種類の新しいnc RNAを発見しました(図5)。これらのncRNAの1つは、複数の特定の遺伝子の発現を調節することよって、病原性と細胞の運動能力という全く異なる現象を同時にコントロールすることが分かりました。また、別のncRNA(Esr74ファミリー)は、特徴的な高次構造をとり、病原性遺伝子と一緒に発現して何らかの機能を果たすだけでなく、機能不明のタンパク質遺伝子XのmRNAの上流域として、X遺伝子の発現に影響を与えているようです(図6)。このncRNAの機能・作用機序について追究しています。病原性大腸菌のncRNAの研究は、病原性の制御の観点からも興味深いテーマです。

​図5 病原性大腸菌から見出された6種類のncRNA

​図6 病原性大腸菌から見出されたEsr74ファミリーncRNA

(B) 非病原性大腸菌のnon-coding RNAの研究

  非病原性大腸菌には、まだ機能が分かっていないncRNAが数十種類残されています。これらのncRNAの機能を知るための新しいアプローチを考案し、これを用いて新規ncRNAの機能の解明を目指しています。

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